第54回 山陽小野田市民健康ミニ講座    令和7年11月27日

            はりま内科胃腸科  播磨 一雄

内視鏡医を志望し、消化器専門医となって50年以上になります。この50年の間に消化器病の大きなトピックスと云えば、1982年のピロリ菌の発見と、肝炎ウイルスではないでしょうか。

現在すでにピロリ菌陰性時代と呼ばれています。胃潰瘍、十二指腸潰瘍など消化性潰瘍は激減し、胃癌も除去すれば30~40%減る事から、明らかに減少傾向に入っています。

C型肝炎ウイルスの発見は、インタフェロン治療からウイルスそのものを撃退する治療(直接作用型抗ウイルス薬)の開発に実を結び、これからは肝癌撲滅を期待する声が聞こえてきそうです。

大腸癌は、食生活の西欧化とともに増加しています。特に女性に目立っています。大腸癌は5年生存率からみると、胃癌より予後が良いと云われています。早期に癌を大腸内視鏡検査で発見すれば、大腸癌死をもっと減らす事が出来ると期待されています。

胆のう、膵臓領域の癌はMRIの登場により、画像診断的には大きな進歩を遂げましたが、早期癌(治癒できる癌)となると、まだ診断困難な消化器癌の一つです。

(まとめ)

癌には、症状がありません。「正確には、治る癌には症状はありません」という意味です。

したがって、早期に癌を発見するためには症状が出る前に定期健診で癌を見つける事が大切です。元気なうちは何才になっても定期検診を受けておきましょう。